シャドテンでシャドーイングの課題を100回提出

プログリットシャドテンでシャドーイングを毎日30分以上続けて4ヶ月。100回以上提出しました。

シャドーイングについて

シャドーイングは、単語か何かを知覚する「音声知覚」と、 音声知覚した単語が文章としてどういう意味があるのかを理解する「意味理解」のうち、「音声知覚」を鍛えるレッスンのことです。

英語学習法の本でシャドーイングは、同時通訳者のための訓練方法とし紹介されていました。サイマル・アカデミーなどの通訳学校で学ぶ必要があると思っていて、とても敷居が高い学習方法だと思っていました。

同じテキストを何度も解きまくるという方法で、英検準一級+TOEIC845点を取得して以降、私の英語力向上は頭打ちになっていました。ネイティブとの会話にはついていけない、英語を話すのは片言で、話せても遅い稚拙な文章でした。

私には、今までやったことがない英語学習法が必要でした。そこで未開の地のシャドーイングに挑戦してみることにしました。いざやろうとすると、複数の問題がありました。

 

シャドーイング用のテキストの選定が難しい

シャドーイングを紹介したYoutubeやウェブサイトを見て回ると、「プラダを着た悪魔」「英国王のスピーチ」などの映画のスクリーンプレイをテキストとして薦めるサイトが数多くありました。私も試しに一度挑戦してみましたが、挫折していました。

理由の一つは、理解するためにはファッション業界、イギリスの歴史などの映画の背景がわからないといけないからです。もう一つの理由は、よくわからない専門用語、スラングが頻発するので、いちいち英単語を調べて音と意味を覚える時間が必要で、シャドーイングに集中できなくなってしまったからです。

話す速度が早すぎる

話す速度の問題もあります。話す速度は、WPMで表されます。WPMとは“Words Per Minute”の頭文字をとったもので、1分間当たりに読める単語数のことです。 TOEICのリスニングが150wpm、ネイティブの話す速度は、160~200wpmと言われています。映画で役者が話す速度は、TOEICよりも速い速度になります。最初からこれに挑戦したので、全然全くついていけませんでした。

 

ソフトウェアの問題

ECCの先生曰く、昔は二つのカセットデッキを使って練習したそうです。今はスマートフォンのアプリがありますが、汎用ソフトをシャドーイングに使うにはかなりのテクニックが必要です。音声を再生するソフト+声を録音ソフトを組み合わさないと練習ができません。音声を遅くしたり、早くしたり、決まった時間でリピートするソフトはありますが、同時の発した声を録音してくれる汎用ソフトがないからです。

アンドロイドの携帯でアプリのAudipoと録音用のソフトを使って自分で音声を切ったり、遅くしたりして練習するのを試しましたが、準備とソフトの操作にばかり時間がかかってしまうため長続きしませんでした。

どうしても、シャドーイングは自分の発した音声を確認する作業が必要です。上達にはどこを間違えたのかを聴き直す必要があります。最初、自分の声を聴くのは嫌でスキップしていましたが、自分の声を聴き直すようにしたら、完成度を高める時間を短くできるようになりました。継続的に進めるためには音声の再生と録音が同時にできるアプリが必要でした。

テキスト+話す速度+ソフトウェアの問題を一挙に解決

シャドテンのメリットは思いつくだけでも下記の通り。高いと思われる料金設定もメリットに感じられる、よくできた仕組みでした。

  • WPMごとにテキストが複数用意されている
  • 予めテキストは1分程度に分割されている
  • テキスト毎にスクリプトが用意されている
  • テキストの速度変更、リピート、分割は専用ソフトウェア上で設定できる
  • 英語のプロが毎日添削してくれる
  • 数日提出が滞っている時は、LINEで声掛けをしてくれる
  • 専任コーチだとありがちな、不完全なものを送る気後れが少ない
  • 毎日提出しないと損だという料金設定のため、逆に毎日提出できてしまう
  • スクリプトが1分程度に分割されているため、30分/日程度で練習を終えることができる
  • あまりにも不出来だと、WPMの変更のアドバイスがある
  • 専用ソフトウェア一つで練習→録音→提出→添削内容の確認の一連のレッスンが完結できる
  • 何回提出したかがソフトウェア上で表示され、達成感を味わえる
  • テキストが定期的に増えていく
  • 毎月所定の回数を提出すると次の月が割引になる

気になる100回の成果

100回以上のレッスンで、TOEICのリスニング440点の私でも聴き取りづらいNHK Radio Japan、BBC、CNNのようなニュースも単語が何かを知覚できるようになりました。映画も「SING/シング」のようなキッズ向けのものは音として聴き取れるようになりました。

100回の問題点

問題は音として聴きとれても、瞬時に意味ができないことです。シャドーイングは「音声知覚」を鍛えるレッスンのため、意味を理解する力を鍛えにくいです。音はどんどん聴きとれても意味がわからないということが多発していました。100回を超えたシャドーイングのあとは、一度中断して「意味理解」を鍛える方法を模索することにしました。

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